起床、朝食、朝焼け
長かった一日の疲れもあって、寒い中でもいつの間にかぐっすり眠っていました。足を突っ込んでいた豆炭コタツも朝まで暖かく、むしろちょっと暑いくらい。用意してある布団や毛布もあったかく、とても快適でした。
雲取山荘の朝食は5:30から。朝も山荘のスタッフがお知らせに来てくれます。コタツを出ると流石に寒いので着込んで食堂に向かいます。
朝食はシャケの塩焼きなど、いかにも和風な朝食。お腹が減っていたので写真を撮るのをすっかり忘れました... 長い1日に備え、しっかり完食します。
ところで、雲取山荘では朝、登山客用にロビーにお湯を用意してくれています。こちらは水筒がある人のみ利用可能です。出発前に水筒に熱いお湯を入れるのをお忘れなく。バーナーは持っていましたが、極寒の中でお湯を沸かすのも大変なので、このサービスはとても助かりました。持参したティーパックで紅茶を作って下山準備も万端です。
雲取山荘は建物も立派で、屋内のトイレも大変綺麗でした。水道が出ない代わりにトイレにはウェットティッシュが用意されており、非常に清潔感もありました。お部屋も靴を置く用の棚が廊下にあったり、何と言っても豆炭コタツ!のおかげで快適に過ごすことができました。雲取山荘ではクリスマスパーティだけでなく、大晦日には闇鍋イベントなど、年間を通じて様々なイベントが催されているようです。また、いつか再訪したいです。
帰りは巻き道で...
雲取山は鴨沢方面だけではなく、埼玉側に下ることもできますが、今回はピストンなので、再度雲取山方面へ。中には御来光目当てに朝から山頂に登っている人もいるようです。ただ、凍結した道を山頂まで進むのはリスクの高いので、帰りは巻き道を選択。山頂を迂回するように東側にグルっと回る道が続いています。多くの方が巻き道を選択していたようで、道にはしっかりトレースも付いていました。この巻き道は11月中旬にはツキノワグマが目撃されたらしく、少し緊張しつつ進みます。
それにしても、雪山に来て感動するのは、山の中の静けさ。雪は音を吸収するので、聞こえるのは自分の足音のみ。立ち止まると、完全な静けさに包まれます。耳を澄ませると、時折遠くの方で何か気配を感じたり... すると突然「キュっ」と言う鳴き声が!思わず静まると、遠くの方でガサッと動く姿。一瞬「熊?!」と緊張しましたが、おそらくシカのよう。すぐに遠くに去っていったようで、そのあとは何事もなく先に進んでいきました。1時間くらいで巻き道も終わり、雲取山〜奥多摩小屋への道に合流。この日も素晴らしい展望が広がっていました。
ブナ坂分岐〜小袖駐車場
奥多摩小屋で小休止し、昨日登ってきた道を戻ります。しばらくすると、目の前には雪に覆われた七ツ石山が見えてきます。その七ツ石山の手前にあるのがブナ坂分岐、ここからは七ツ石山山頂経由ではなく、七ツ石山を迂回する巻き道で鴨沢方面に進みます。なだらかな下りが続きますが、道が細いので慎重に。
途中には橋もあり少しスリリングなところも。橋の側にある滝はすっかり凍っていました。30分程で巻き道から再度鴨沢方面の登山道に合流し、あとはひたすら下るのみです。ほとんど登り返しもないので、のんびりと歩きます。ここから2時間ほどで駐車場に到着。帰りは約6時間の行程でした。
駐車場に着くと、出発時にもいた3人組のグループがちょうど登山を終えて休憩をしていたところでした。2日間で合計12時間以上も歩き続けたので、流石に疲労困憊。しっかりとストレッチをして、帰路に着きました。これにて、雲取山登山、無事に終了!
雲取山登山を終えて...
雲取山山頂、そしてその先の雲取山荘までの道は長く、しっかりと準備をして行くことをおすすめします。特に、長距離を歩いた経験がない人は開始時間を早めるなどした方が良いですし、七ツ石小屋のコメントにある通り、寒さで体力の奪われる冬季は決して初心者向けではないなと感じました。
ただ、登りは全体的になだらかな道ばかりなので、天気が良ければ素晴らしい登山になります。空気が澄んでいる冬の登山は他の季節と違った味わいがあるので、ぜひぜひ。
個人的にはアイゼンを装着しての登山経験を積む良い機会でした。これを機に、雪山にどんどん挑戦していきたいと思います!
参考:コースタイム
- 6:50 スタート
- 7:57 小雲取山
- 8:36 奥多摩小屋
- 12:53 小袖駐車場
拝。