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【雑記】登山好きのための、山読書のススメ <山小屋編>

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登山自粛中につき、ブログが捗る今日この頃。

 

山に登ることができないのはストレス...

でも、この状況に文句を言っても何も変わらないので、最近は体力・筋力維持のために、朝方の人が少ない時間にジョギングをしたりしています。

 

一方、自宅にいる時間も貴重なので、読書や映画鑑賞等を楽しんでいます。

それはそれで、読みたい本も観たい映画もたくさんあるので大変...

 

今回は、登山関係で面白かった本を紹介します。

せっかくなので、テーマを絞って選定。

 

今回のテーマは『山小屋』。

 

 

山小屋をテーマに選んだ理由

 

登山する人であれば、誰もがお世話になる山小屋。

 

山小屋といえば宿泊のイメージがありますが、食事を取ったり、お水を買ったり、あるいはトイレを借りたりと、なくてはならない存在。

 

どんな山にも大なり小なり山小屋があり、それぞれに魅力があります。

 

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そんな、山小屋。

 

泊まる度に思うのは、

山小屋の人達の生活ってどんな感じなのだろう

ということ。

 

食事の用意の大変さはなんとなく想像できる…

でも、それ以外の時間は、受付でのやりとりを除くと、山小屋の人との接点はそこまでなく、謎に満ちているのが山小屋の日々。

 

特に気になるのが、お風呂問題。

『登山=お風呂には入れない』は登る側の常識。

いったい、山小屋の人はどうしているのだろう?

 

など、疑問を挙げれば枚挙にいとまがありません。

 

そんな不思議に満ちた山小屋について、

深く知ることのできる3冊を紹介。

 

 

①山小屋ガールの癒されない日々 / 吉玉サキ

 

1冊目は、吉玉サキさんの

『山小屋ガールの癒されない日々』。 

 

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北アルプスの山小屋で約10年間を過ごした方の本。

元々は山登りをしていたわけでもなく、ちょっとしたきっかけで山小屋で働くことになり、そして、それがなんと10年間も続いたという...

そして、なんと、現在のご主人とはその山小屋で出会ったとのこと。

 

山小屋に入ってからベテランになるまでの姿が、様々な角度から見て取れ、とても面白く読みました。

朝から晩までに至る山小屋の慌ただしい日常が目に浮かびます。特に食材の管理や、その臨機応変な厨房での対応など、現場感満載のエピソードがたくさん。

 

吉玉さんの文章は、日常を描きつつも、本人の思いなども多く、山小屋の人の視点を通した日常を追体験することができます。

 

本人がそうだったように、山小屋の人間関係にも触れてあったりと、貴重なエピソードも多いです。

 

もちろん、 長年の疑問だった、

お風呂問題についてもしっかり触れられています。

 

 

②黒部源流山小屋暮らし / やまとけいこ

 

2冊目は、やまとけいこさんの

『黒部源流山小屋暮らし』。

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タイトルの通り、黒部源流の美しさに魅せられ、

北アルプス黒部川の岸辺にある薬師沢小屋で10年以上働き続けている方の本。

 

イラストレーターもされており、黒部源流の自然、山小屋の様子、自然などのイラストも多く、ありありとその様子を思い浮かべることができます。

山小屋の暮らしを描いたイラストが本当にほっこりとする内容で、イラストを見ているだけでも楽しくなります。

 

ただ、北アルプスの奥地なだけあり、自然、とりわけ野生動物のエピソードはなかなか激しいです。

冬の始まりと共に小屋を締め、翌年の春に小屋を開けてみると、必ず動物の被害があったりと、山小屋ならではの苦労話もあり、とても興味深いです。

 

この薬師沢小屋にはまだ行ったことはないですが、本を読んだだけでも魅力的な場所だということがわかります。ぜひ訪れたい場所です。

  

③山小屋の灯 / 小林百合子(文)、野川かさね(写真)

 

3冊目は、

小林百合子さんと野川かさねさんの共著『山小屋の灯』。

  

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野川かさねさんの写真は見る機会も多くありましたが、小林百合子さんの文章は初めてかも。

 

実際に二人が訪れたお気に入りの山小屋の紹介本。

 

この本は、側に置いておきたくなる一冊。

本当に素敵な本です。

 

野川さんの写真が素敵なのはもちろん、

小林百合子さんの文章も等身大の魅力があります。

 

山小屋の主人の話など、山小屋それぞれのエピソード等が深く綴られており、どの山小屋にも泊まってみたくなります。

 

山小屋と言うと、なんとなく苦労して汗をかき、登った先にある場所を想像しますが、決してそれだけはなく、色々な山小屋があるんだなと教えてくれます。

 

山小屋を通して山の良さを改めて感じられる、

山にまた登りたくなる、そんな一冊。

 

山小屋も奥が深い

 

その裏事情もわかると、次に山小屋に訪れた時に見える景色も変わりそうです。

 

そして、一口に山小屋と言っても、様々。

宿泊だけでなく、食事や、その環境など、楽しみ方は様々。

 

今回の本を参考に、さらに楽しみを広げていきたいです。

 

 

  

 

 

#046|登山好きのための、山読書のススメ <山小屋編>