季節は梅雨。気を抜けば雨、といったような天気。
次の登山はしばらく先かな… と思っていた平日の夜、
天気予報を見ると、週末の土曜日に晴マーク。
少し不安定な予報ではあるものの、
これは行くしかない!
と、急遽、山に行くことに。
タイミング良く、
6/19に越境自粛も解除されたので、
せっかくなので少しだけ遠出をすることに。
当初は県内で丹沢という選択肢と思っていたものの、
先日の、ヤマビル大量発生のニュース
に気後れしてしまい、丹沢は除外。
昔、学校のキャンプから帰宅してパンツを抜いだら
内側が真っ赤に染まっていた
記憶を思い出す… 本当にヒル嫌い。
あれは本当に衝撃だった… 痛みがないというのが恐ろしい。
なので、丹沢はまたの機会に。
かと言って、そこまで遠出はしたくない...
色々検討した結果、
今回の目標は前々から登ってみたかった
金峰山(きんぷさん)にしました。
金峰山は百名山にも選ばれている山。
その近くには、こちらも百名山の
瑞牆山(みずがきやま)もあり、
体力に自信がある人であれば日帰りでの2峰の制覇も可能。一泊二日で2つ登るという選択肢もあり、こちらも魅力的。
目的地を決めてしまえばあとは準備するのみ。
先日のバッテリー上がりによる未遂もあり準備はほぼできていたので(涙)、パッキングも問題なく済ませて就寝。
- 金峰山へのアクセス
- 今回のルート
- 富士見平が分岐点
- 苔と新緑に癒される道
- 岩場、そして一気に開ける展望
- 開ける展望と、見えてきた金峰山
- 金峰山への道
- 無事にピークハント!
- 下りは期待以上に長いものと知る
金峰山へのアクセス
金峰山は奥秩父の主脈にあり、位置するのは山梨県。
読み方は
「きんぷさん」「きんぽうさん」
のどちらも正しいようです。
都心からは中央道の須玉IC経由で、2時間半程。
須玉ICを下りてから登山口までは約40分程。
道路もしっかり整備されており快適。
今回は土曜日で、普段であれば高速道路も渋滞しているはずですが、やはりまだまだ遠出する人は多くなく、高速道路は渋滞は無く、快適でした。
5:10頃に自宅を出発し、
登山口のある瑞牆山荘には7:30頃に到着。
この時間でも駐車場に空きはあるという予想は見事に当たり、駐車場にスペースを確保。この時点まだ10台程空きがありました。合計で100台程は停められそう。
ただ、下山時に見たところ、駐車場に入りきらなかった車が大量に路肩駐車していたので、通常のシーズンの土日であれば6時台でも駐車場は厳しいかも…
深夜に自宅を出て、早朝に駐車場に着いたら車中で仮眠という人も多いのですが、自分の場合は、仮眠よりは早朝出発派。
なので、この駐車場の満車タイミングの見極めがとても重要。
登山靴に履き換え、荷物の最終チェックをしたら、
瑞牆山荘へ。
こちらにはトイレもあるので安心。
トイレの壁の貼り紙にもありましたが、
コロナの影響で掃除も大変なようで、
感謝の気持ちを込めて各々が綺麗に使うこと!
しっかりと(久々の!)登山届けを出したら、
次は準備運動。
今回はいつもより少しだけ入念に準備運動。
そして、出発!
今回のルート
今回のルート図はこちら。
今回もYAMAPの記録より抜粋。
コースタイムは登りに3時間半。下りが2時間半。
富士見平が分岐点
登山口は瑞牆山荘からすぐのところ。
梅雨の合間の登山日和にたくさんの登山客。
みんな嬉しそうな表情。
森に入って見上げれば、新緑がとても綺麗。
ついに山に戻ってきました。
今日はとても気持ち良く歩けそう。
瑞牆山荘発の金峰山へのルート。
始めに向かうのは富士見平小屋。
この小屋が一つの分岐点。
というのは、
この瑞牆山荘発のルートは金峰山に加えて、小屋の名前にもなっている瑞牆山にも向かうルートを兼ねているから。
そして、それぞれの山に向かう道の分岐点が、
この富士見平小屋から伸びています。
今回は久々の山登り。
富士見平小屋までは約30分。
目標の金峰山は分岐点の
富士見平小屋から2時間半
と比較的長いコースなので、
小屋到着の時点で体調に不安があった場合は、
より近い瑞牆山に目標変更することも検討。
身体を慣らしながら登ること35分で小屋に到着。
富士見平小屋は多くの登山客で賑わっていました。
周りを見渡せば、テントの姿もチラホラ。
キャンプにもとても気持ちの良い場所。
さて、ここまでは順調。
少し休憩を入れて、あらためて身体と相談。
体調は問題無し。
そして、時間もたっぷり余裕がある。
ということで、当初通り金峰山へ向かうことに。
見たところ、金峰山方面に進む人があまりいなそうなのが不安ではあるけれど…
苔と新緑に癒される道
この日は前日の雨の影響もあったのか気温はそこまで上がらずとても快適。
特に、森の中を歩いている分には本当に涼しいくらいで、まさに森林浴。
歩きながら周りを見渡せば、ど
の瞬間も景色が印象的。
どの季節にも、各々の良さがあります。
6月は初夏といえば、やはりこの新緑。
新芽のこの透き通るような緑色。
本当にこの季節だけの色。
また、ずっと屋内に篭る時間が長かったせいか、
空気の美味しさを改めて実感しました。
身体の隅々にまで、清らかな空気が充満していくのを感じます。
そして、川のせせらぎや鳥のさえずり。
言葉にすると平凡でも、実際に身体で感じると本当に美しいもの。このような、再発見は今回の様々な経験の一つの現れかもしれません。
新芽に負けじと苔の姿も美しく、
思わず何枚もシャッターを切ってしまいました。
お気に入りはハンバーガーのような岩。
ちょうど岩と岩の間に苔が挟まっているかのよう。
自然の造形美。
岩場、そして一気に開ける展望
富士見平小屋の時点では快調だと思っていたものの、
本格的な登山道が始まると、
久しぶりの登山ということもあり、
明らかな体力の衰えを痛感…
身体は嘘を付かない。
でも、前に進むのみ。それは頭では分かっている。
歩く度に変わる景色の彩りだけが救い。
しばらく進むと、見晴らしの良いスペースに到着。
ここで一息つきます。
ここから目の前にそびえ立っているのが瑞牆山。
大きな岩場が露わになって、とても険しい雰囲気。一見するとどうやって山頂まで道が続いてるのかわかりません。
登るのは見た目ほどは大変ではないという話も。
それにしても、この瑞牆山、気になる…
一瞬「やっぱり瑞牆山に登る?」と自問自答してしまったくらい。
でも、ここは初志貫徹。
また、再訪するのは心に約束。
ここからは、次の目印の『大日岩』に向けて再出発。
まだまだ続く長い道。
綺麗に整備された登山道に感謝しながら足を前に進めます。登山客がいない間にもこうして道の整備などをやってくれていたのだなと思うと感慨深いです。
記念に登山道の足場の写真も一枚。
写真撮影という休憩を何度も挟みつつ、
少し疲れも溜まってきた頃に岩場が登場。
朝露で表面が濡れているので、
備え付けられたチェーンをしっかり握って登坂。
このあたりから、徐々に岩場も増えてきます。
刺激にはなるので気を引き締める。
油断は大敵。
そして、向こうに見えてきた大きな岩!
こちらが『大日岩』。
とにかく巨大。鉄壁という言葉が似合う…
先へのルートは迂回するように作られています。
流石に登ることはできなそう…
この大日岩が、金峰山への中間地点。
疲労が思った以上にあるものの、時間はまだ9:30。
大丈夫。
開ける展望と、見えてきた金峰山
ここからは道も険しくなり慎重に進みます。
まだまだ森の中なので日差しを遮ってくれるのでありがたい。ペースは上がらないものの、じっくりと前に進むのみ。
するど、木々の影から青い空が。
どうやら、展望が開けてきた様子。
なんとも険しい展望台。
足場も狭いので少し上に移動して振り返ると、
山々が眼下に広がっていました。
いつの間にか高いところまで登ってきたものだ…
遠くに見えていた山と、そこにいる自分。
この不思議な感覚。
個人的には登山の醍醐味だと思います。
もちろん、この先には目指すべき山が。
そして、
この先の岩場を越えると見えてきました。
ついに
金峰山の姿!
金峰山への道
この険しい稜線。
思わず「カッコいい…」と呟いてしまう。
それまでの森の世界から、山の世界へ。
その姿が歩くごとに大きくなっていきます。
この遠近感…本当にダイナミック。
遠くに見えた山の頂が、迫りくるかのよう。
山はそこに変わらずにあるだけなのに。
そして、山頂付近にある大きな岩。
これが「五丈岩」と呼ばれる岩。すごい存在感。
上には登っている人の姿も。
流行る気持ちを抑えて、焦らずに進む。
徐々に登山客の談笑する声が聞こえて来る。
そして、ついに、山頂へ到着!
金峰山の山頂はゴツゴツとした岩がたくさん積み重なったような場所。でも、開けた場所もあり、ゆっくりできそう。
まずはここまできた自分に拍手。
無事にピークハント!
岩の積み上がった先に三角点、
すなわち正式な山頂があります。
まずは、しっかりとピークハント。
『金峰山』の標識もあるので写真に収めます。
岩と岩の間にも大きな隙間があり、けっこう危ない。
山頂には僅かなスペースしかないので、景色を楽しんだら、次の方に譲ります。
そして、落ち着いたところでお昼休憩。
少し暑くて軽くバテてしまったので、
おにぎりを2つと、お菓子などを食べます。
岩の影にスペースを見つけて、休憩。
五丈岩に果敢にチャレンジする人たちを眺めつつ。
休憩後、風景を写真に収めたら、山頂とお別れ。
下りも長いので、早め早めに行動。
下りは期待以上に長いものと知る
登りと比べると、圧倒的に体力的には楽な下り。
それでも、膝が笑ってしまうとはこのこと。
急な段差に足が悲鳴を上げます。
なんだか、本当に疲れてる...
同じく下山している人たちも、
明らかに生気がない...
なんだか笑ってしまうくらい。
でも、多分、自分も同じような顔をしているのかも。
頼みの綱は、この景色と自然の癒し。
下りに約2時間半。
休憩を何度も挟み、無事に駐車場に帰還。
本当に下りって体感より長く感じてしまうから不思議。
軽々に距離を稼いでいるようで意外と進んでいない。
やはり、下りは下りで油断は禁物。
改めて勉強になった、久しぶりの山行でした。
参考:コースタイム
日時:2020年6月20日(土)
- 7:45:瑞牆山荘発
- 8:25:富士見平小屋
- 9:20:大日岩
- 10:00:砂払ノ頭
- 11:10:金峰山
- 11:50:金峰山発
- 13:15:大日岩
- 14:00:富士見平小屋
- 14:30:瑞牆山荘
#054|登山再開は奥秩父の盟主、金峰山へ