年々進化する山道具の世界。
と言っても、山道具の買い替えスパンは長いので、
最先端の道具に触れる機会はそこまで多くはないのが実情。
けれども、やはり、
新素材は正義。
久々に新技術・新素材を体験し、その進化具合に痺れました。
購入したのはNORRONAの
フォルケティン オクタジャケット。
先日購入したアトリエブルーボトルの、
Neo WOOL PANTS 2021に匹敵する素晴らしいプロダクトでした。
フォルケティン オクタジャケットの評価
フォルケティン オクタジャケットの評価は次の通り。
満足度 | 低い ○ ○ ○ ○ ● 高い |
性能 | 悪い ○ ○ ○ ○ ● 良い |
使い勝手 | 悪い ○ ○ ○ ○ ● 良い |
デザイン | 悪い ○ ○ ○ ○ ● 良い |
CP | 低い ○ ○ ○ ● ○ 高い |
街歩き適正 | 悪い ○ ○ ○ ● ○ 良い |
寒い季節の登山において、
これを着ておけば問題ないという安心感。
文句無しの満足度。
唯一、同様の他ブランドのジャケットに比べると、
価格が少し高めなのだけが難点...
フォルケティン オクタジャケットの仕様
主要スペックはこちら。
リサイクル素材を使っているところもポイント。
フォルケティン オクタジャケット | |
ブランド | NORRONA |
素材 | PERTEX RECYCLED NYLON/NYLON |
重量 | 264g |
定価 | ¥28,600 |
フォルケティン オクタジャケットの特徴
NORRONAはノルウェー発のアウトドアブランド。
フォルケティン(Falketind)という名称は、
ノルウェーの山の名前からきているようで、
同ブランドのラインナップ名称の一つ。
そして、このフォルケティン オクタジャケットは、名前にも冠されている"オクタ/Octa"という新素材を使った、アクティブインサレーションジャケットです。
その特徴は、
・軽量で
・暖かさをキープしつつも、
・通気性に優れている
というところ。
旧来のインサレーションとは違い、
行動中でも着ていられるジャケットです。
それを実現したのは、
裏地に使われている、オクタ/Octaという素材。
実は、開発したのは日本の帝人という会社。
画像のように、繊維の一本一本が
8本の特殊な突起を持ったストロー形状をしていて、
繊維のレベルで空気を保持してくれます。
それにより、軽量でありながらも保温性を実現。
そして、突起形状が組み合わされることで、
通気性を確保し、汗をかいても蒸れにくい、
という特徴を生み出しています。
寒い季節に山を登ると、登り始めて20-30分経つ頃に着替える人を多く見かけます。
写真は燕岳登山の道中のベンチでの一枚。
着替えていると、その間に身体も冷えてしまうので、
このような時間は減らしたいもの。
その点、このフォルケティン オクタジャケットは、
行動中の体温をうまくキープしてくれるので、
着替え不要。
登っていてもヒートアップすることなく動くことができます。
まさに、
アクティブインサレーション
という名前がぴったり。
行動中でも使えるインサレーション。
そして、それを支える新素材。
やはり、新しい道具にはそれ相応の価値があります。
フォルケティン オクタジャケット レビュー
ここからは、実際に使ってみてのレビューです。
フォルケティンオクタジャケットは3色展開。
今回はIndigo Nightという色を購入。
最初の印象としては、
とにかく軽くて薄い、ということ。
特に薄さは目立つので、
インサーレションとして大丈夫なのかな?
と少し不安も抱きました。
が、裏地を見て、触ってみて納得。
裏地は格子状に編まれていて、
この立体形状が更に空気を保持してくれる仕様。
そして、目には見えない、
繊維一本一本の保温性能。
実際に着てみると、
暖かさが実感できます。
遮熱性能に優れているので、
すぐに、自分の対応で温まった空気の層を感じることができました。
実際に着てみた画像はこちら。
流石の北欧ブランド。文句無しに格好良い。
実に無駄のない、シルエット。
表に使っているPertex Nylonは、
撥水性もあるので小雨程度であれば問題なさそう。
また、適度に防風性もあるのでライトなアウターとしても使用できるのも嬉しい。
見た目もすっきりしていて、
街中でも違和感なく着ていられるスタイリングなので、とても使い勝手も良さそうです。
Octaの保温素材は首回りまで配置されています。
首まで暖かいのは、何気に嬉しい。
またチンガードが付いているので、
ジッパーと肌が干渉しないのもポイント。
(タグを外す前に撮影してしまっていました...)
特に寒い季節に着るウェアは、こういった工夫が大切。
そして、もう一つのお気に入りは、
袖の内側に隠されたサムホール。
スマホやカメラの操作をするので、
グローブはしたくない、でも暖かくしたい、
そんなニーズに応えてくれるのがサムホール。
フォルケティンオクタジャケットのサムホールは、これも特殊な形状で、袖口の部分に穴が空いているわけではなく、内側にループが隠されている仕組み。
なので、使わない時は内側に隠れるので、
目にも見えず、寒気の流入も防いでくれる。
とてもよく考えられているデザイン。
素材の性能だけでなく、
使い勝手もしっかり考えられています。
そして、見た目も格好良い。言う事ないな...
こんな人/こんな山におすすめ
同時期に購入したNeo WOOL PANTS 2021と一緒に、
11月中旬の丹沢で着用。
そして、12月に入ってからも、
週末は鎌倉アルプスで使っていますが、
行動着として非常に快適です。
バックパックを背負っている背面は流石に蒸れるものの、そこを除けば、熱気が身体から出ていくのがよくわかります。
歩いていてもヒートアップすることなく、
登り始めから山頂まで歩き通すことができました。
ただ、通気性が良いことで、立ち止まっていると寒い空気が入ってくるので、長時間休憩する場合はウィンドシェルを羽織ると良いです。
その軽さ、見た目からは想像できないほど暖かいので、
冬の低山や雪山に登る人におすすめの一枚。
とりわけ長い距離を歩く場合や、
早いペースで歩く人に向いていると思います。
あと、汗っかきの人は試す価値ありです。
また、山小屋泊の場合は、
到着してからの室内着としても活躍してくれるはず。
万人受けするわけではないかもですが、
目的が合致する人にとっては最高の一枚です。
【山道具】新素材は正義|NORRONA / フォルケティン オクタジャケット。