Tools for Mountains.

/ 山と道具と.

【登山記】念願の雲ノ平へ行ってきました!(Day2: 太郎平~雲ノ平)

SDIM8322


雲ノ平への道、2日目は、
太郎平を出発して念願の雲ノ平を目指します。

 

【Day1はこちら】

tools4mountains.hatenablog.com

 

まず目指すのは薬師沢

太郎平は登山道の分岐地でもあり、
複数方面に登山道が続いています。

黒部五郎岳、薬師岳、そして雲ノ平。


太郎平小屋前で準備していたところ、
この日は黒部五郎方面に向かう人が多い印象でした。

 

雲ノ平に向かうには、
まずは薬師沢に進みます。

 

SDIM8289

SDIM8291


薬師沢にはこちらも魅力的な山小屋でもある、
薬師沢小屋があります。

以前紹介したことのある、
やまとけいこさん著の「黒部源流山小屋暮らし」にも出てくる山小屋です。

 

tools4mountains.hatenablog.com

 

今年もやまとさんは山小屋で働いているそうです。
(この日、雲ノ平山荘でご一緒だった方がサインをもらったそう)

 

薬師沢まではいくつか沢を渡渉しつつ、
一気に400mほど下って行きます。

割と後半は勾配もきつかったので、
要注意箇所もいくつかありました。

 

SDIM8310

SDIM8302

 

谷底に降りるような下り道のその先、
うっすらと見えてきた山小屋の屋根。

太郎平小屋を出て1時間40分ほどで
薬師沢小屋に到着しました。


SDIM8314

SDIM8317


写真で見ると若干違和感を感じるかもしれませんが、
その通りで、この薬師沢小屋、
若干傾いているそう。

 

それはさておき、
この夏はどの山小屋も水不足で苦しんでいる中、
ここ薬師沢だけは大量の水で溢れていました。

山小屋前の蛇口からは溢れんばかりの水。

ありがたく水分補給させてもらいました。

少し休憩をして、いざ、雲ノ平へ。

 

待っていたのは地獄の直登


薬師沢小屋前の吊り橋を渡り、
分岐から雲ノ平方面への進みます。

看板には「直登」の文字...
どことなく嫌な予感がします...

SDIM8322


この雲ノ平への直登。

雲ノ平山荘で一緒になった登山客が揃って、
「あれはきつかった...」と言っていました。

SDIM8323


この長梯に始まり、
その後は苔で滑りやすくなった岩場をひたすら登ります。

沢沿いの登りだけあり、
苔生す様が他の山域とは違いました。

SDIM8324

SDIM8325


雲ノ平方面から下って来る方も多かったですが、
個人的には登りはまだしも、
下りではあまり使いたくない道。

登った先に開ける庭園、そして雲ノ平

薬師沢まで下った分を登り終えると、
ようやく展望が開けます。

SDIM8329


雲ノ平山荘まではまだ30-40分ほどあるものの、
ここまで来ると心に余裕が生まれます。

少し歩くと見えてきたのは、槍ヶ岳

そして、さらに進むと左手には剱岳の姿も。

SDIM8334

SDIM8338


この両雄が見える場所はそこまでないと思うので、
これには感動しました。

そして、ずっと前へと続く木道。
徐々に雲ノ平山荘の姿が大きくなります。

SDIM8340

SDIM8344


そして、太郎平小屋を出て約4時間、
無事に雲ノ平山荘に到着しました!
(ちょうどお布団を干していました)

SDIM8345


雲ノ平山荘で過ごす贅沢な時間

まだ時間は早いものの、
早速チェックイン。

雲ノ平山荘の第一印象は「とにかく綺麗」。


それもそのはず、
今の山荘は2010年に新しく建て替えられたもの。

一般的な山小屋の雰囲気はなく、
特に食堂/カフェの雰囲気はとてもお洒落でした。


この日は日曜日ということもあり、
宿泊者も少なめ。

寝床も数名分のスペースを使えたので、
とても快適でした。


食堂 "雲ノ平食堂”のメニューも、
山小屋とは思えないお洒落なラインナップ。

今回はタンパク質補給も兼ねて、
台湾風チキンライスを注文。

味付けの出汁がとても美味しく、満足。


雲ノ平の良いところは、
山荘周りに散歩コースがあるところ。

オススメは山荘から10分程のところにある祖母岳

山頂からは絶景が望めます。
雲ノ平山荘の奥には水晶岳の姿。

SDIM8347


ところで、
祖母岳への散歩から山荘に戻る途中、
木道の下からひょっこり現れたのがライチョウさんでした。

SDIM8354


人が少ないだけあって、
まったく緊張感もなく、ほっこりしました。


夜も楽しみな山荘の時間

山荘での楽しい時間はまだまだ続きます。

雲ノ平山荘は食堂ではレコードプレーヤーが置いてあり、
そして本棚の本もとても素敵でした。

雑誌や小説を読む、贅沢な時間。
電波が全く通じない空間だからこそ、
普段とは違った時間の流れを感じます。


そしてお楽しみは夕食。

雲ノ平山荘の名物といえば、
石狩鍋

具沢山の石狩鍋はまさに心温まる味。


昔は大鍋でテーブルごとにシェアだったのが、
コロナ禍で配膳形式になったそう。

もちろんおかわり自由なので、
当然の如く2杯目を頂きました。

2杯目は七味を入れて味変するのがオススメです。

 

夕食後は、
お昼から狙っていた自家製アイスクリーム

まさか、こんな場所でアイスクリームが食べられるとは。

いくつかフレーバーがあり、
2種類が選べます。

お昼の時点で仕込み中だったラムアプリコットが無事に完成したとのことで、迷わずそちらと、チョコレート味を選択。


これが本当に美味しくて、
夕食を囲んだメンバーが全員頼んでました、笑。

夕食後の食堂では、
プロジェクターで上映される山荘の歴史などを見つつ、
そのメンバーでおしゃべりしながら気づいたら20:00過ぎ。

21:00が消灯なので、
寝る支度をして、読書をしつつ消灯時間を迎えました。

 

深夜は星空が見れないかと2:00頃起きてみたものの、
残念がらこの日は曇り。

 

諦めて布団に戻り、朝まで熟睡でした。

 

 

【登山記】念願の雲ノ平へ行ってきました!(Day2: 太郎平~雲ノ平)