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【登山記】いざ、日本三大急登!七丈小屋泊で甲斐駒ケ岳に登ってきました。

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すっかりご無沙汰しています。

 

最近は少しだけ山から遠ざかっていました。

猫を飼い始めたり、サーフィンを始めたりと理由は色々...

 

ともあれ、
時間を見つけては山にも登っています。

 

この秋は、いつかはチャレンジしてみたかった山に登ってきました。

日本三大急登の一つとしても有名な、
黒戸尾根からの甲斐駒ヶ岳

最近は日帰りで登る強者も多いようですが、
大人しく1泊2日の行程。

七丈小屋に宿泊しての2日間。

 

最近はお天気がイマイチでしたが、
幸いにも2日間共に晴天に恵まれました。

秋晴れの登山はやはり気持ちが良いものです。

 

登山記録

日時:2022年9月30日(金)~10月1日(土)
天気:晴れ
移動:車

行程:

【1日目】
・7:45 尾白川渓谷駐車場発
・10:30 前屏風ノ頭
・12:35 七丈小屋

【2日目】
・4:40 七丈小屋発
・6:05~7:00 甲斐駒ヶ岳
・7:24~7:42 摩利支天
・8:07 甲斐駒ヶ岳
・9:00 七丈小屋
・10:50 前屏風ノ頭
・13:10 尾白川渓谷駐車場

タイム:13:55
歩いた距離:20.3km
累積標高:2,749m


【甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根)のオススメ度】

満足度 低い  ○  ○  ○  ○    高い
景観 悪い  ○  ○  ○  ○   良い
体力度 低い  ○  ○  ○  ○    高い
難易度 低い  ○  ○    ●  ○  高い
アクセス 悪い  ○  ○        良い

 

登山口へのアクセス

 

登山口があるのは、尾白川渓谷駐車場。
観光地でもあり、駐車場は広くて快適。

なお、日向山への登山口も兼ねています。

tools4mountains.hatenablog.com

 

駐車場を抜けると見えるのは駒ヶ岳神社。
神社の境内を抜けると登山道に繋がっています。

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こちらで無事をお祈りして出発。

少し進むと、
"黒戸尾根登山道"の案内が。

ここからは気を引き締めて、いざ甲斐駒ヶ岳。

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修行の道

 

登山道はひたすら森の中。

どんな急登が待っているのかと内心緊張していたものの、比較的なだらかで登りやすい道が続きます。

それにしても前半戦は完全に栗ロードでした。

そして苔むす森。

 

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この黒戸尾根、
道中に山小屋は七丈小屋しかなく、
それまではひたすらに登るのみの、修行ルート。

道中、頻繁にお地蔵さんや仏像が祀られているのも印象的。

 

金曜日ということもあり、
登山者もほとんどなくマイペースに登ります。


展望のない修行道を約3時間。
ようやく目先に見えてきた景色の変化。
大きな岩が見えてきたら、それは、通称『刃渡り』

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見ての通り切り立った岩の連なり。

鎖も付いており見た目は危なそうですが、
足場はしっかりしているので特に問題無し。


ここでようやく展望が少し開けてきます。

眼下に見えるのは砂浜の山頂で有名な日向岳
そして、奥には八ヶ岳

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このあたりから登山道はやや険しくなり、
頻繁にハシゴや鎖場も登場。

急登の名に恥じない、ほぼ直登のハシゴもあり、
楽しくなってきました。

 

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道中は刀利天狗を通過。

その後、しばらく歩き、少し降ったところにあるのが、
昔の小屋跡である五丈小屋跡

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ここから登り返し、40分ほど。
今夜の宿泊地でもある七丈小屋に到着!

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日本三大急登の名前に少し恐れをなしていたこともあり、今日の出発は7:45。

ただ、七丈小屋までの登りは約1,600m。
普段よりはスローペースでしたが、
5時間弱で小屋に到着しました。

 

小屋からは富士山、そして鳳凰三山の姿も、見えました。

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ホスピタリティに溢れる七丈小屋


絶景は明日の楽しみにして、
早速、小屋にチェックイン。


コロナ対策もあり定員は24名。


ベッドの場所に加え、食事のテーブル(兼休憩場所)も番号で指定されるので、ゆったり過ごすことができました。

七丈小屋はポイントカードがあり、
10回泊まると1泊タダになるらしいです。

また、嬉しいことにアミノバイタルがもらえます。
運動前と運動後、さらには行動中と3点セット。

このホスピタリティには感動。

 

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夕食は17時から。

バーナーでお湯を沸かしてお昼ご飯にして、
その後はのんびり過ごしました。

 

小屋の主人でもある花谷さんもインタビューに参加している、こちらの本が興味深かったです。コロナ禍の山小屋がいかに大変だったかがよくわかります。


夕食は安定のカレーライス。

素麺が何気に美味しかったです。
なお、カレーはおかわり無料。

 

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その後は少しお酒を飲んで、
星空を眺めて21時過ぎに就寝...

 

いざ、甲斐駒ヶ岳へ!

 

朝ご飯はお弁当に変更可能なので、
ここは迷わずお弁当。

4時には起き、4時半には出発。


まだまだ暗いのでヘッドライトを付けて登ります。
久々のナイトハイク。楽しい。

富士山を背景に、鳳凰三山のシルエットが美しい。

個人的には富士山を見るなら、
ここ甲斐駒ヶ岳がベスト。

 

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山頂への道はなかなか険しく、
岩場も鎖場も登場。

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徐々に明けていく空をバックに、
どんどん登ります。

そして、しばらく登ると見えてくる、
大岩に突き刺さった剣

こんな山、他に見たことない。
テンションを上げてくれる甲斐駒ヶ岳、素晴らしい。

そして、もう少しで山頂。

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山頂手前には、
駒ヶ嶺神社の本社。

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そして、ここを過ぎて少し登ると、
甲斐駒ヶ岳の山頂

七丈小屋から1時間20分程で到着。
トータルで6時間超えなので、
やはりなかなかのハードな登山道だと思います。

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七丈小屋のお弁当と、絶景に感激

 

すでに絶景に囲まれていますが、
まずは腹ごしらえ。

小屋で注文した朝ごはんを食べます。


七丈小屋のオリジナルパッケージで包まれていました。
中身はお稲荷さんと卵焼きと佃煮。

このお弁当が本当に美味しかった!

これを食べるためだけに泊まる価値あり。

 

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その後、コーヒーを沸かして、
ここからは景色を楽しみます。

富士山も良かったですが、
個人的には仙丈ヶ岳、そして、
遥か遠くまで南方へ連なる南アルプスが印象的でした。

 

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南アルプスにも登りたい山がたくさん。
ちょっとアクセスは悪いけれど...


さて、景色を堪能したら、
下山する前に少しだけ寄り道を...

 

摩利支天マジックにやられた帰り道

 

寄り道したのは、
少しだけ下ったところにある摩利支天

なんとなく気になってしまい、
時間もあったので登ってみることに。

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この摩利支天、
甲斐駒ヶ岳から見下ろすと、すぐに辿り着けそうですが、
実際は迂回路を使って結構下っての登り返し。

地味に体力を削る山でした。

ただ、山頂の雰囲気は独特で、
甲斐駒ヶ岳の全容を捉えることもできるので、
足を伸ばす価値はあると思います。

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花崗岩で白く覆われた山頂。

遠くから見ても格好の良い山ですが、
近くで見ても迫力があります。


摩利支天からの景色を堪能したら、
まずは甲斐駒ヶ岳への登り返し。

そして、下山道へ。

 

黒戸尾根の下山は、
相変わらずの岩場とハシゴと鎖場。

このハシゴにやられました。

ひたすらに下っていたところ、
完全に"膝が笑っている”状態に。しかも両足。

 

下山だけで2,500mほどあり、
この下山が何よりも辛かった...


踏ん張ることができず、
超スローペースに歩くこと5時間
ようやく駐車場に辿り着きました...

下界では川で遊ぶ人々。平和。

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それにしても、
2,000m以上の下山はなかなか大変。

これは良い勉強になりました。

 

甲斐駒ヶ岳はぜひ1泊2日で!

最近は日帰りでも登る人が多い山ですが、
登るのであれば1泊2日がおすすめ。

ぜひ、七丈小屋泊で!

とても素敵な山なので、
日帰りで帰ってしまうのはもったいない。

 

自分も頑張ってポイントカードを貯めたいと思います!

 

 

【登山記】いざ、日本三大急登!七丈小屋泊で甲斐駒ケ岳に登ってきました。