登山日和に悲劇は訪れる
某日の朝5:30。
天気は晴れの予報。梅雨入り前の絶好の登山日和。
前夜にしっかりパッキングをした荷物を背負い、エレベーターを降り、向かうは駐車場。機械式の駐車場から出たマイカー。いつも通り座席に乗り込み、エンジンを掛けようとキーを回す...
も... エンジンがかからない... !!!?
何回か試行錯誤するものの、微動だにしないエンジン。
これは間違いない... 認めるしかない...
バッテリーが上がってしまっていることを... 涙
普段なら最低でも2週に一度くらいは乗っている車。ところが、コロナの影響で山に登れないことに加え、遠出することもなくなり、考えてみると、最後に乗ったのは、3月末のミツバ岳の登山以来。
冷静に考えると、バッテリーが上がっている可能性も高い状況。
事前に試運転していない自分が悪いとは言え、朝5:30に万全の準備でいざ出発できない!というのはなかなかのショック。
さて、どうしたものか。
「JAFを呼ぶ?こんな朝っぱらに完全にアウトドアな格好で?」
と自問自答しつつも、思い当たったのがトランクに眠っているアイテム。
そう、過去、何回かバッテリー上がりは経験していて(いずれも、駐車場を出る前に室内灯を付けっ放しにしていた...)、それに懲りて購入したアイテム。
それが、モバイル型のジャンプスターター。
購入したのは、随分前で2017年。
これは果たして使えるのか?!
甚だ疑問なものの、モノは試し。
一旦部屋に引き上げて体制を整えることに決定。
DBPOWER Portable Jump Starter
このジャンプスターター。
おそらく中国のメーカーでDBPOWERという会社の商品。
名前はなかなかパンチが効いていて、良いです。
サイズもコンパクトで本当にモバイルという商品。
改めて見ると、作りもしっかりしている。
ただ、Amazonで検索した結果、この会社、
現在、ジャンプスターターは取り扱っていない模様。
DBPOWER ... かなり不安 ... 笑。
ただ、ジャンプスターター事業からは手を引いたものの、何種類も家庭用プロジェクターを出していて、ビジネスはしっかり展開しているみたい。
さて、自分の購入したジャンプスターターのスペックは8000mAh/300A。
説明書を読むと、ガソリン車であれば2.5L以下の車に使えるとのこと。
自分の場合は軽自動車で660ccなのでもちろん問題無し。
愛車はこんな感じの車。
雪山を延々と走り回り、あらゆる長距離ドライブにも耐えた車。
きっと、このスターターで復活するはず !!!
なお、2020年の現在は、この8000mAhというスペックはかなり低いみたい... また、色々なメーカーから現在販売されている商品のレビューを見ると、最新型でも上手くいかなかったというレポートも散見される...
この2017年に買った商品、本当に大丈夫なのだろうか...
気を取り直して説明書を読み、使ってみることに。
どうやら、流石に3年も経っているせいで完全に放電してしまっていて、まずは充電が必要。
充電はUSBケーブルが同梱されているので、スマホ用のACアダプタに接続すると、無事にランプが点滅。
8000mAhなので、結構時間がかかるとは予想したものの、
実際には...
すごくかかりました。
結局、4時間くらいかかったかも。
でも、なんとか満充電完了。
エンジンはかかるのか!?
充電完了したので早速トライしたいところ、駐車場の出入りが多い時間は避けたいので、満を辞して翌朝チャレンジすることに。
なお、バッテリーに繋ぐためのケーブルも下記のようなものが同梱されていました。
さすがに浮ついていたので、現場での写真は撮れなかったので悪しからず...
翌朝の5:40...
- ボンネットを開け、
- セオリー通りに「プラス(赤) →マイナス(黒)」の順でバッテリーに接続し、
- ジャンプスターターの電源をON
この間、30秒。
セッティングも無事に終わったら、すぐに車に乗り込み、キーを回すと...
エンジン始動!!
なんともあっさりと...
自分の中では
- 上手くいかず、
- 何度かケーブルを繋ぎ直し、
- ようやくエンジン始動!
という物語を想像していたので、本当に驚くばかり。
と、同時に、DBPOWER凄い!という思いも。
(何故、ジャンプスターターから撤退したのか! )
きちんと満充電したことも良かったのか、問題なく使用できました。
その後は、1時間ほど早朝ドライブして無事に帰宅。
帰宅後に充電残量を確認すると75%の表示。
一度のスタートで約25%使うということで、やはりそれなりのパワーを使う様子。
この経験。次は無いことを祈りつつも、しっかり再度充電しておきます。
何かと便利な予感
このジャンプスターター。エンジンスタートはもちろんのこと、
モバイルバッテリーとしての使用可能。
この機能はまさに付加価値。
また、LEDライトが付いていて、緊急時の懐中電灯としても利用可能。
なかなか便利。
一番右側にLEDライトが付いてます。
隣には充電用の差込口。
左にはスターターケーブル接続用の差込口。
これが4,000円程で買えるのだから、とても便利。
考えてみると、自家用車で登山に行き、登って降りたらバッテリーが上がっていた なんてことが起きないとも限らないので、このジャンプスターターを車に積んでおくと、かなり安心できる気がします。
車中泊の時にも何かと使えるし。
というわけで、梅雨入り前の登山は残念ながら、涙の中止となりましたが、別の意味で経験値が増えました、笑。
あらゆる緊急事態に備えべし、という教訓でした。
#053|自家用車登山に必携?のジャンプスターター体験記