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【登山記/テント泊】目指せ!南アルプスの名峰、北岳 3,193m ①

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登山を趣味として嗜んでいる多くの人にとっては、
足が向く先はやはり北アルプスになりがちで、
自分自身の登山歴を振り返ってみてもやはりそう。

日本におけるアルプスは「北/中央/南」と3つあるものの、
何故だか「北アプルス」の文字に惹かれてしまうのだから不思議。

 

でも、今回向かったのは北ではなく、南アルプス。

南アルプスは天然水でもお馴染みの通り、
水の豊富さと美しさに関しては特筆すべきものがあって、
更には咲き誇る多様な高原植物と、魅力的な要素に溢れている山域。

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そして、忘れていけないのは、
南アルプスには3,000mを超える山が多く集まっているということ。

富士山に次ぐ、日本で2番目に高い山「北岳」の存在を筆頭に、同じく3番目に高い山である「間ノ岳」など、パノラミックな景色を堪能するのであれば、南アルプスはオススメ。

 

今回の登山記は、その北岳に1泊2日のテント泊で登った記録です。

重い荷物を背負っての1,500mの登りは、
文字通り、心が折れそうでした。

 

北岳へのアクセスとルート

初めて登る場所だったので、定番のコースを登ってみました。

登山口の広河原をベースにピストン。

ただ、広河原まではマイカーの乗り入れ禁止なので、
アクセスはバスorジャンボタクシーのみ。

自家用車の場合は芦安温泉にある、
芦安駐車場に停めて、バスを利用することになります。

 

芦安駐車場の注意点

ハイシーズンには早々に満車になるという噂を聞いていましたが、その噂は事実でした...

0:30頃に着いたものの、
バス停最寄りの第二駐車場と第三駐車場はすでに満車

仕方なく、少し登った所にある第一駐車場に場所を確保。
明け方には8割程度こちらも埋まっていました。

www.city.minami-alps.yamanashi.jp

 

バス停には気持ち早く着くべし

始発のバスは6:15発。

ただ、バス停には5時過ぎには向かうべし。

早くから待機列ができていて、
ザックを置いて順番確保が可能なシステムでした。

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5:15頃にはバス停に着いたものの、
すでに40人くらいは列に並んでいました。

チケットはザックを置いた後に購入できるので、
こちらで支払い。

バスはICカードも利用可能

ただし、マイカー規制の区間を通行するための「協力金」を200円事前に現金で払う必要があるので、小銭があると良いです。

 

流石のハイシーズンだけあって、
登山者の数を見ながら台数を準備してくれているようで、
おそらくほとんど人が無事に座って広河原へ向かえたはず。

芦安駐車場から広河原までは約1時間。

添乗員のおじさんのトークが何気に面白かったです。

 

広河原から北岳へのルート

 

広河原からのルートはこちら。

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今回はせっかくなので、
登りは沢沿いを歩くルート、
下りは白根御池小屋を経由するルートにしてみました。


他にも沢沿いから更に南下して北岳山荘に向かうルートもありますが、
今回は北岳肩ノ小屋でのテント泊を予定していたので、
上記のルートになっています。

 

広河原山荘の標高が1,520m。
この日の目的地の肩ノ小屋の標高が3,000m。

1,500mの登りです...
これだけの登りは、表銀座縦走の初日以来。

果たして無事に登れるのか。

 

広河原山荘から分岐まで


バス停の前には、ビジターセンター。
立派なセンターでお手洗いもあるので、安心。

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周りを見渡せば、
登山客は悠に100人を超えそう。

そして、遠くを見れば、北岳の姿もしっかり見えます。

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これは、どう見ても、遠い。
そして、高い。

でも、ここまで来たからには登るのみ。

自分のペースだけ崩さないように心がけながら登山開始。
いきなり吊り橋があったりと雰囲気はとても良いです。

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まだまだ、早朝の時間。

登山道に入ると、とても涼しい。
真夏とは言え、やっぱり山の中は違う。

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道中は、これぞ南アルプスという景色。

前の週まで梅雨で雨が降り続いていたこともあり、
水量はかなり多かったです。
渡渉箇所も多いので、滑らないように要注意。

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沢沿いの道を抜けると、
本格的に登りが始まります。

まだまだ遠い、北岳の姿。

流石に日差しもキツくなってきたので、
休憩を多めにして、ゆっくり登ります。

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雪渓も登場!

アルプスの山らしく、
雪渓も登場。

まだまだ雪が残っているところもすごい。
気持ちも涼しく感じられるので、嬉しい。

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そのまま登り続けると、
北岳山荘/肩ノ小屋の分岐。

大きな目印があるので、間違えずに進みます。

 

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ついに見えてきた北岳の姿

ここからは樹林帯を経由しつつ、
尾根伝いに標高を稼いでいきます。

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ここからは、かなりのペースダウン。
写真を撮る余裕も少なめ...

ただ、振り返れば、素晴らしい展望。
そして、鳳凰三山の姿も。

地蔵ヶ岳のオベリスクもくっきり見えました。

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そして、しばらくすると、
ついに北岳の姿が。

*山頂は見えていないということを、後ほど知ることになりました...

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肩ノ小屋手前の岩場が思った以上に急登で、
最後の最後まで力を振り絞るとはこのこと。

標高も高く、
酸素も薄いからかなかなか疲れが終わらない感じ。

 

そして、登り始めて、5時間半、
11:48に無事に肩ノ小屋に到着!

 

テント場のオススメ?

 

この肩ノ小屋ですが、
テントをどこに張るか悩ましいです。

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大きく分けると、3つのエリア。

  • 右奥の稜線沿いのエリア
  • 右手前の小屋下のエリア
  • 左側のエリア

登ってきたのは写真奥側より。
疲れもあって、今回は稜線沿いのエリアに確保しましたが、
小屋下のエリアが鳳凰三山や富士山が見えて、良いような気もしました。


ただ、日の出は写真左側なので、
何を優先したいかで決めるのが良いかと。

なお、この日は最終的には、
テント場はほぼ埋まっていた様子でした。
遅れて到着した人は場所確保に苦労していたようです。

 

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テントは1張、1,000円。
ペグが効かない場所もあるので、岩を使いながら固定。

受付も済ませ、無事にテントを張り終えたら、お昼ご飯。

ラーメンにするか迷いましたが、カレーライスとビール。

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この後は、ひたすらテントでのんびりしました。

 

待っていたのは最高の景色でした


それにしても、
二番目の高さの山だけあって、
見渡す限り素晴らしい景色。

鳳凰三山も富士山も、
甲斐駒ヶ岳も、八ヶ岳も。


夕暮れになるにつれ変化する姿も魅力的。

この景色を見るために頑張ったんだなと、
自分を褒めます。

 

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そして、夜景まで。
疲れつつも、夜中にも起きて、
星空を堪能しました。

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翌日は北岳山頂へ!


と、すでに色々と堪能しすぎて、
満足感に浸ってしまった夜でしたが、

まだ北岳に登頂していないという事実。

本当は午後に登っても良かったものの、
せっかくなら翌日に取っておこうということで、
この日はテント泊を満喫。

 

そんな風に夜は更けていきました...

②に続く...

 

 

【登山記/テント泊】目指せ!南アルプスの名峰、北岳 3,193m ①