2泊3日の表銀座縦走の最終日、無事に槍ヶ岳登頂を果たし、あとは上高地までただひたすら下るのみ、と槍ヶ岳山荘を出て30分、予想だにしていなかった異変が...
なんと、
登山靴のソールが剥がれてしまいました... !!!
↓まさかの展開になってしまった表銀座3日目
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無事になんとか帰宅したものの、このままではどうすることもできず、登山靴を新調するか悩みましたが、色々と考えた末に、
ソールの張り替えをしました。
こちらも登山日記と同様に少し古い話になりますが、ソール張り替え自体、なかなかする機会もないと思うので、せっかくなので記録に残してみます。
- まるで野戦病院のような惨状...
- 新調するのか、ソールの張り替えか。
- ソールの張り替えの相場
- キャラバンのサポートに問い合わせてみた
- リペアルームから早速の回答
- 修理完了を待つ日々
- ヴィブラムソールで生まれ変わった登山靴
- 結論:大変満足です
- ソール張り替えについて ~まとめ~
- 後日談 ... まさかの展開に!!
まるで野戦病院のような惨状...
ソールが剥がれてから上高地までの約5時間半。そして、そこから自宅まで、と長時間に渡りなんとか騙し騙しで帰宅。
新宿でバスを降りてから地下鉄の駅まで15分。そして電車の車内と、自宅まで。ボロボロの登山靴に周りの人が目が釘付けで、恥ずかしい...
ということはなく、誰も気にしている人などいなかった... まあ、そうだよね。
さてさて、無事に帰宅後に撮影した、登山靴の惨状はこちら。
帰ってみると、更に剥がれが加速しており、パックリと割れるように剥がれていました。
雨風や泥、そしてガレ場を歩いても安心の堅牢性の備えた登山靴。
帰宅後は汚れを落としてワックスを塗って磨いていましたが、ソールについてはやれることも少ないのが事実。たとえ革靴と言えども、このソールの部分だけは樹脂で、接着剤も使っているので、加水分解などで劣化してしまうことは不可避。
実は、この縦走に行く前から、少し隙間がソールの接着面に出てきたなぁ、とは思っていたのですが、まさか剥がれるとは...
今回は最終日だったので良かったものの、2日目の東鎌尾根の道中だったらと思うと... シビれます。
新調するのか、ソールの張り替えか。
このボロボロの登山靴、選択肢は、
- 新調する
- ソールの張り替え の2択
登山を初めて間もない頃に知識もなく購入した、このZamberlan Baffin。履き心地については問題なく履けているので良いのですが、たまに歩き始めに足裏が痛くなることがあったり、また自分の場合、右足の甲が少し張っているので若干のアタリ感を感じていたのもあり、新調も良いかなと思っていました。
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ただ、やはり、かなり思い入れのある靴でもあるので、ソール張り替えについて、もう少し調べてみることにしました。
ソールの張り替えの相場
そもそも、ソール張り替えって?というとこから始まり、ソール張り替えの値段ってどれくらい?と疑問は深まるばかり。
Webで探してみたところ、こちらのサイトが参考になりました。
どうやら登山靴のソール張り替えの相場は¥10,000~といったところ。
この値段については登山靴の状態次第で、一番底のソールのみ張り替えの場合は、上記の金額が目安になりそう。
追加でミッドソールや、つま先を守るトゥガードの交換も発生した場合は、更に追加費用が¥5,000~かかるらしい...
自分のZamberlan Baffinは購入価格が¥45,000程だったので、仮に¥15,000かかったとしても、新品を購入することと比べると、間違いなく安く済む。
ソールの張り替えが良さそうだなと思い、まずは、Zamberlanの日本における輸入・販売元のキャラバンに問い合わせをしてみることにしました。
キャラバンのサポートに問い合わせてみた
ホームページ内を探してみると『修理のご依頼』というページを発見。
説明によると、
キャラバンでは自社内にリペアールームを設置。
愛着のある商品を末長く、安全に使用していただくために修理を承っております。
お買い上げいただいた販売店にご相談・ご依頼下さい。【お預り期間】
弊社に商品到着後、靴の修理お預かりは約4週間を目安としていただいております。
シーズン中は通常よりも修理期間がかかる場合があります。靴以外のその他の修理お預かり期間については、約3週間を目安としていただいております。
予めご了承ください。
とのこと。
自社内にリペアルームがあるということで、信頼できそうです。
そして、修理期間は約4週間を目安とのこと。槍ヶ岳から帰宅した日は8月のお盆休み明け。すなわち、これからが絶好の登山シーズン(台風さえ来なければ...)。
修理するなら善は急げ!
ということで、早速、登山靴のソール張り替えについて問い合わせをしてみることに。
問い合わせフォームの選択肢には「商品修理のお問い合わせ」という選択肢がしっかりあるので、こちらを選び、状態を詳しく書いて、写真を添付して、送信ボタンをクリック。
昔のモデルなので、
果たしてソール張り替えは可能なのか、その場合はいくらなのか?
回答を待ちます。
*ちなみに、今、改めてホームページを見てみたら、写真の添付ができなくなっていました... 謎... セキュリティの問題?
リペアルームから早速の回答
8/20の夜に問い合わせをして、その翌日8/21の午前中、早速の返信が!
内容を要約すると、
-
Zamberlan Baffin のソール張り替えは可能
-
料金は¥18,000(+税金) *トゥガード交換込み
-
交換部品は旧モデルのため同等品との交換
-
ソールはヴィブラム社製ソール
-
ソール交換後の防水性については保証対象外
とのこと。
料金は思った以上にかかってしまうことがわかりました。消費税も入れると、¥20,000は越えてしまう見込み。更には送料も...
また、最後の「防水性については保証対象外」という点は気になるところ。ただ、こればかりは純正品との交換でもなく、しょうがないのかなと思います。
他に最初に見つけた修理屋さんに見積もりを取るのも考えましたが、正規販売店の信頼感を取って、キャラバンのリペアルームに頼むことにしました!
修理依頼は、巣鴨にあるリペアルームに持ち込みか、郵送とのことで、もちろん後者で発送。また、その際には中敷と靴紐は外すようにとの指示がありました(もちろん事前に汚れは落としておくように)。
宅急便にて送り、すぐに受領確認のメールをもらいました。
ソール以外は問題箇所はなく、そのまま予定通りに修理を進めるとのこと。
さあ、どんな姿で戻ってくるのか楽しみ。
修理完了を待つ日々
修理期間は改めてメールを見返してみると「3週間~」とありましたが、気長に待つことに。
すると、ほぼ予定通りに3週間後、修理完了と発送の連絡が!
代金は事前振り込みではなく代金引換指定だったのできちんと現金を準備し、到着を待ちます。
なお、代金は¥19,440でした。
最初の問い合わせが8/21。発送連絡が9/19だったので、事務的な日数を考えると、ちょうど1ヶ月くらいかかるというのが目安になりそうです。
ヴィブラムソールで生まれ変わった登山靴
今回密かに楽しみにしていたこと。
それは、ソールの張り替えに使う交換品がヴィブラムソールだということ。
このヴィブラムソール。多くの登山靴に採用されていますが、ソールの中では最高峰のソール。こちらに交換してくれるとのこと。
どんな感じだろう。
そして、届いた登山靴がこちら。
側面に目立つ、黄色い文字。これがヴィヴラムソールの証。
いや、若干ながら悪目立ちしている気もする... けど。多分見慣れるはず。
しっかりと底面にも刻印がされています。
ソールの張り替えは綺麗になされており、すっかり生まれ変わった感がありました。
ヴィブラムソールも触った感じ、グリップ力が凄そう。今後の登山が楽しみになります。
心配していた防水性という点においても、ソールの密着感が問題なさそう。もちろん、永遠に使えるわけではないので、また2-3年経ったら様子見かなと思います。
なお、交換前の写真はこちら。
オリジナルはデザイン性も高く、やはり全体としての統一感があります。特に、かかとの部分はすっかり見違えた感があります。
このあたりの意匠面は、やはりソール張り替えの影響は大きいです。
結論:大変満足です
結果的に¥20,000程かかってしまいましたが、結果にはとても満足。
キャラバンのリペアルームに頼んで良かったと思います。
ただ、販売元のメーカーが修理をやっている場合は安心感ありますが、そういったケースでない場合は、世の中のプロ修理屋さんに頼んだ方が経験値も豊富で良いかもしれません。
ソール張り替えについて ~まとめ~
今回の体験を元に、ソール張り替えについてまとめると...
- 良い点:履き慣れた靴をそのまま使える、新調するより安い
- 悪い点:登山靴不在の時間が生まれる、保証の問題(防水性)
- 修理期間:31日(問い合わせ期間含む)
- 修理代金:¥19,440 + 修理依頼時の宅急便代
というところです。
登山靴は高級品で、かつ毎日履くものでもないので、大事に長く使いたいもの。
革の登山靴は本当に長持ちするので(自分の登山靴は全く問題無し!)、ソール張り替えをして今後も使い続けたいなと思います。
後日談 ... まさかの展開に!!
ソール張り替え後、年内には3回程使用(日帰り2回、テン泊1回)。
張り替え後のソールは特に問題なく、快適に夏山・秋山シーズンを終えました。
そして、雪山シーズンも終わり、先日のミツバ岳にて、4ヶ月振りに出動しました。
ミツマタ、綺麗だったな...
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ミツマタの余韻に浸りつつ、帰宅後に靴を洗おうと思って、手に取ったところ...
なんと、つま先の方に隙間が!
これは、ショック...
みて見ないフリをしようにも、砂も入ってきており、すぐに剥離が広がるのは必死。
すぐに、また、キャラバンのリペアルームに連絡しました。
すぐに返信はきて、再度、無償で修理頂けるとのこと。
というわけで、この記事のタイトルは「x2」なのです。
3/23に再修理の連絡が来て、その後、宅急便で送付、修理品は4/3に受領しました。今回は10日間。つま先部分だけだったということもあり、迅速に対応してもらいました。
また、このコロナウイルスの最中、丁寧に対応いただいて恐縮...
無事に戻ってきました!
赤印がなんだか安心感。
つま先の隙間もしっかり圧着されていて、今度こそ大丈夫そう。
ここまでやったんだから、これまでもずっと使い続けるしかない!
ということで、コロナウイルスが落ち着くまでは大人しく、山の雑誌を読みつつ、ブログも書きつつ、夏山の計画を立てたいと思います。
皆さんも、夏山シーズンの前に、ソールだけは要チェックです!
#042|登山靴のソール張り替え日誌 x2